過去ログ1-50

1

date 2006/10/31(火)23:27
uname betsumiya

subject リカードの罠

SLEEPさま

食用家畜の生産は、輸送を含むコストが問題です。大きいのは飼料購入よりも自然放牧の方が安くつくので、放牧地確保が重要となっていました。でもBSEなどが流行すると病害予防のコストも大きくなって、つれて輸出適格とするには難しいですよね。

アフリカの実情はわかりませんが、イスラム教義に沿った羊肉となると、イスラム教国以外はお手上げでしょう。土台、市場を介した経済行為となっているかも疑問です。ただ、スーダンのダルフルが問題になっていますが、少なくともここ200年、同一の部族紛争で争っていますから難しい問題なのでしょう。イラクも同じですが、アメリカ人はどっかにいってもらって、イギリス人がプロポーザルを出し、ヨーロッパ諸国で国境を決め、分割した方がいいですよね。

だいたい第一次大戦後のイギリス的解決について、当事者能力もないくせに3枚舌など中傷する手合いがユダヤ・アラブ双方にいますよね。シオニストはパレスチナに第一次大戦以前から土地を買って入植していました。多少の根拠で、サイクスピコ協定で斜め線を引き、関係ないのにバクダット鉄道で国境を決めたら、イギリス人がいなくなってもまだ国境線が残っているわけです。イラクでもスーダンでも分割するしか手がないと思います。アメリカ人はユニオニスト(北軍)の心境でそれができないんでしょうが。

経済学としては、アフリカについては日本的分類では農業経済学というのが専門でしょう。彼らは外務省と組んで海外青年協力隊なども扱っています。本心からですが、立派な理想肌の人が多く、上総式井戸掘りとかで実績もあげていると思います。またノウハウの蓄積もありますし、他国との協力も巧みです。問題は国費という点ですが、現段階では仕方ないでしょう。私ごとになると、西洋経済史専攻で手に余ります。

別宮

2

date 2006/11/1(水)00:19
uname 困ぺい糖

subject 叛乱論理

枯山様

阿南はポツダム宣言受諾後の14日に鈴木首相に強硬に継戦主張で閣内分裂を招きすまないと言っていますね。この場合、現役陸相が首相に陳謝ですから、本当は重いものです。たぶん、鈴木も本気と受け取ったのでしょう。

阿南がクーデタ鎮圧に組し、その上で自裁したというのは、戦後義弟の竹下などが言って回ったことです。13日の時点では、竹下は阿南に井田や畑中とともにクーデタ計画(兵力使用計画)を説明しており、その席には次官の若松など、省の局長クラス以上も同席していました。
その意味で陸軍省首脳部は真っ黒だったわけですが、その殆どが15日未明の失敗模様でドン引きしました。

ここで、阿南の自決時間が実はポイントになります。竹下の証言により、半藤本など、多くの著作で、腹を切ったのが、5時(3時と言うのもある)となっています。つまり、森師団長殺害の報を聞いて自害という体裁です。
しかし、検視では死亡は7時半です。割腹というのは大層つらいものだそうですね。そういう人を介護するでもなく、逆に介錯するでもなく2時間以上放り出していたことになります。
そして、7時に三鷹私邸に竹下は自決の一報を入れていますが、息があるのかという夫人の質問に彼は言いよどんでいます。つまりこの時間、虫の息とはいえ、生存していた公算が高いと思います。

たぶん、実際に自決したのは6時半から7時の間でしょう。そうすると、近衛連隊皇居侵入が2時過ぎですから、3時以降、特に5時から7時の間に何があったかと言うことになります。
当時、阿南は三宅坂陸軍省敷地内の官邸に寝泊りしていました。そして、その晩は畑中を使い走りに、竹下と官邸にこもっていたといいます。
5時前後、に情勢の大勢はほぼ決着し、田中東部軍司令官の鎮圧工作も効を奏したわけですが、たぶん、これ以後陸軍省内で善後策が話し合われたのでしょう。そして、7時までの間に省部幹部が次々と赴き、詰め腹を説得ないし、強要したと思われます。
たぶん、竹下に対しては口止めと証拠隠滅を求めたのではないでしょうか。このときの省部幹部は戦後自衛隊に入れてもあまり日の目を見なかったのですが、竹下だけは例外的に顕職を歴任しました。何らかの報奨と見られなくはないと私は考えています。
とにかく、阿南と畑中、椎崎の自決組(東條女婿の古賀は別扱い)は即日火葬です。死人にくちなしを象徴していますよね、これ。

戦後のGHQ証言録はウィロビーのG-2の下に設けられた歴史課によって取材されました。戦後中堅軍人連中をウィロビーは庇護し、この面子が防衛研修所などに居残りました。実際、稲葉聴取など、お仲間同士の気楽さです。海軍の大井篤が終戦叛乱についてもっと聴こうとしたら、陸の連中に潰されたといって悔しそうに言い残してますね。
また、彼らが左翼だったのは仰るとおりです。マルエン全集持ってる否かよりも、自分の属する組織の防衛のみに奔走するのが仏蘭西革命以来の左翼の定義です。陸軍という官庁組織の生存のためには君主の排除もやむなしと言うのはどう見ても立憲君主制支持には見えませんよね。

困ぺい糖

3

date 2006/11/1(水)09:28
uname betsumiya

subject 海軍軍縮

ロックさま

ワシントン会議とロンドン会議は本質的に違うところがあります。すなわち、ワシントン会議のとき日英米は味方同士でした。ところがロンドン会議は敵国になることを意識していました。ただ海軍人は、気づいていませんし、外務省がなぜ全権に若槻礼次郎を出してきたかもわからなかったでしょう。

問題は1921年と1930年の間に日本と英米の間で何かが変わり、信頼関係が喪失されているんですね。責任者は明らかで幣原喜重郎です。そして米英の世論として決定的だったのは、第3次南京事件でしょう。米英が日本に期待するものは何かといえば、中国に米英の利益のために派兵することです。つまり、米英は中国内で軍閥・匪賊のため居留民が危機に陥ったとき、本国から兵士をおくるのでは遅すぎるんですね。

日英同盟においてもイギリスが日本に期待したのはそれです。ところが、国民はロシアの朝鮮侵略ばかり目がいき、この双務性についての認識が甘かったんですね。現行の日本の歴史教科書でも「ソ連の南下を食い止めたいイギリスは極東では日本にその役割を期待した」と書かれていて、中国内治安維持には触れられていません。ところが、1927年に英米の要請を幣原は蹴ったばかりでなく、王正廷外交部長に気に入られんと翌年、英米が反対する中、関税自主権を認める提案を日本から申し出ているんですね。

田中角栄外交のハシリのようなものですが、日本が中国人の機嫌をいくらとっても「中国人がこの世で一番嫌いな人種は(中国人を除けば)日本人」は変えられません。こういった外交の基調がわからずに、海軍人はロンドンに出かけ、潜水艦など自分の作戦計画からくる問題のみに拘泥し、蹴られたあげく英米を恨んだわけですね。

そして日米間に領土上の係争はありません。日本にとってあったのは(田中角栄のような)支那通軍人が主張する北支分離工作です。これの是非はともかく日中間の火種はあった、とすれば周辺諸国とどうつきあえばよいか?これは当り前のことで、今のように、全世界を中国の敵に仕向ければいいんです。ところが、当時の日本人はそう考えず、中国と営利で武器取引をしている諸国を武力による脅しをかけるべき、または先制攻撃すべきという議論が、何か有力になってきたんですね。そして日独伊三国同盟をつくると、いよいよ現実のものになりました。

日本は地勢的に有利だから、外交のフリーハンドをもてる、またはもつべきと主張する左右両翼の極端な人がいますよね。共産党の非武装反米は笑い話ですが、加藤紘一・小沢一郎の日米中三角同盟は現実の会話です。第2次大戦前の長期間の独仏対立と同じで、日中対立は、中国が民主化され政策決定プロセスがオープンにならない限り、溶け合うことは不可能です。中国にたいしこれを覚悟し、アメリカの厚かましさに永遠の忍耐を示すという、「イギリスの良識」が当時の日本人には我慢がならないものだったのでしょう。

別宮

4

date 2006/11/1(水)21:34
uname SLEEP

subject グレートブリテン(人)

別宮さま

ヨーロッパ人にも狂牛病は相当こたえたでしょうね、こうなるとアフリカから家畜の輸出は相当難しそうです。また鳥インフルエンザが話題になってきてますし・・・うーむなかなかうまくいかないものです。

昔自分が学校で習ったのは、アジアやアフリカの国境はヨーロッパ人が勝手に線を引いたんだ(だから不当)というものでした。でもそれなりにうまくいっているわけですよね。ローマ帝国やヴァイキング、フランクやアイルランドと血を血で洗う戦いをやってきた連中の経験知侮りがたしというべきでしょうか。日本のバカ右翼も大英帝国が嫌いみたいですけど、代案を出す気なんかさらさらない姑息な連中と言ったら言い過ぎでしょうか。

経済に関しては自分なりに頑張って勉強していきたいなと思います。
蒋介石について認識を改めたSLEEP

5

date 2006/11/1(水)22:58
uname ペルソナ・ングラータ

subject re(1):グレートブリテン(人)

別宮様、SLEEP様

私など、ヨーロッパ滞在のせいで、狂牛病対策から「献血」すら出来ません… パリ生活の長かった友人などはもっとひどいことに、血をしこたま抜かれたあと、「あ、ダメですね」といわれたそうて、ブチ切れでした。安全なのかどうなのか分からないアイルランド産牛肉ばかり食べてましたけど、我が将来は大丈夫かな…。

イギリス人の国境線策定は、海上ではジブラルタル、フォークランドから香港まで、なかなか絶妙だと思います。陸上については、独立直後からすぐにドンパチをはじめたインド・パキスタン・バングラデッシュ三人衆などの例もありますけどね… (極東には、自分で国境線を引いたのではないにしろ朝鮮半島の例があるので、大日本帝国も英国を笑えませんが…)

たしかにヨーロッパ人には、国境線について絶妙の現実感覚がありますね。一方、現代において地図上の危険をはらんでいる地域は、ロシアと中国の二「大帝国」の版図とその影響圏かもしれませんね。

アメリカ人の「国境の現実感覚」がニブイのは、アメリカ人が「信心深い」(→理想主義的)ためかも知れないな、なんて愚考しています。 宗教とモラルが不可分のアメリカ人と、別宮様が以前言及されていた「倫理的≠カトリック」の(西)ヨーロッパ人の間にも、結構ギャップがありますから。

ペルソナングラータ

6

date 2006/11/1(水)23:45
uname 遼馬

subject re(2):グレートブリテン(人)

ペルソナ・ングラータ様、別宮様、SLEEP様

狂牛病についてですが、毎日、とんでもない量の危険部位を食べていたイギリス人でさえ、300万人に1人しか発症しなかったので、ほぼ日本では発症しない(長期イギリス滞在者除く)と考えて間違いないです。
発症のピークはイギリスでは過ぎ去っていますし、さしたる危険な病気ではないという事です。ちなみに、類縁疾患のヤコブ病は100万人に1人です。
さわくぐのは、日本の食肉業界保護のためか?

イギリス人の研究というのは、現実的で気長です。
タバコの有害性を出すのに、三万五千人を五十年間のフォローアップをして、平均寿命が10年縮まる(中年の死亡率二倍から三倍)という研究をしたりとか、他の国では真似しにくい研究をします。

その反面、医療レベルはものすごく低くて、先進国とは思えない治療を平気でします。医者のレベルというよりも、制度が無茶苦茶なんです。

イギリス国教会なんていう、原理主義(新教徒?)の対極をいくようなキリスト教をもったりとか、世界史マニアからみても、イギリスは不思議な国です。

7

date 2006/11/2(木)00:08
uname betsumiya

subject re(2):グレートブリテン(人)

ペルソナングラータさま SLEEPさま

贔屓目かもしれませんが、イギリス人と違ってドイツ人の線引きはちょっとヘンですよね。第一次大戦の線引きで問題となったのはベルギーです。ルーデンドルフは最後までここの領土的要求を引っ込めなかったんですね。

そして、ベルギーとは何かといえば、ブルグンド王国(バーガンディ・ブルゴーニュ)の末裔であって、本来、サボイ・フランシュコンテ・ルクセンブルグを併せた地域であって、歴史的にはドイツ出身の部族ですが、中欧に覇を称え、ドイツ・フランスの緩衝国でした。ルーデンドルフはベルギーという緩衝国を消滅させれば、独仏国境が安定しないことがわからなかった、若しくはフランスを保護国とすることを諦めないということですから、講和になるはずがないんですよね。

一方、朝鮮半島ですが日本が日露戦争の前、38度線がどうしたとか39度線しようとか、けっこう現実感覚もってやっているんですね。また間島紛争では中華民国の肩をもった形ですから、これはウルトラ歴史主義です。やったのは内藤湖南ですが、清朝初期の線引きか、現実の言語別の居住ラインか、どちらをとるかで前者をとったんですね。私はこれは誤りだと思うんですけれども・・・。イギリス人のカーゾン・ラインはロシア人とポーランド人の言語区分に従いました。チェコのズデーテンはハプスブルグの行政区分ですよね。これは前者の方がモダンでしょう。

満州国間島省は現在吉林省延辺朝鮮族自治区になっていますが、朝鮮人は恨んでるでしょうね。イタリア人もダルマシアなど古ベネチア共和国の版図を追ったり、フランス人もルーマニア・ハンガリー国境問題ではしくじっています。イタリアの場合はアルバニアとギリシャの国境紛争仲介を依頼され調査員がアルバニア人テロリストに殺害され、ムッソリーニは「国際連盟しゃらくさいわ。アルバニア人よどうなるかみておれ」とかいって軍隊おくっていましたね。日本、ドイツ、イタリア、フランス人よりイギリス人はちょっと上回っていませんか?

それはともかく、イギリスにいたころ、「狂牛病か、これでますます牛肉が安くなった。さあ食べよう」とか事実誤認をやって、むしゃむしゃ食べちゃいました。

別宮

 

8

date 2006/11/2(木)00:40
uname 困ぺい糖

subject re(2):グレートブリテン(人)

ペルソナングラータ様 別宮様 SLEEP様 遼馬様

そりゃ、国境も、米加、米墨のようにもともと無住の地だと、一直線という引き方もできます。しかし、いかんせん、その他の中緯度国は人口密集ですからね。
それと、かつて××朝がここまで取ったから、という国境の決め方はとにかく悶着の種なんですが、なかなか学習しませんね。
相変わらずタイ仏印で申し訳ないですが、外交上、こういうことを相手国が言い出したら、これは赤信号と見ていいでしょう。そしてこういう領土拡張主張と侵略は、中国以外では中南米と中東しかありません。

さて、ご友人には気の毒ながら、リアル吸血鬼に会われたということでしょうか。洋の東西問わず血抜きに関しての怨みつらみは結構ありそうですね。前に入院したときには、一日中何かといっちゃ採血されました。ひでえときには夜中に暗く寝静まった病室で、しきいカーテンが音もなく開いて、きらっと光る注射針とともに白いナースさんの腕がにゅうっととかも。いや、あれはマジで怖かった。

さて今宵も我らの眷属の血を受け継ぐ者を増やすかな 困ぺい糖

9

date 2006/11/2(木)20:39
uname ロック

subject re(1):海軍軍縮

別宮様

ワシントン会議ロンドン会議の経緯を見て私が思うのは
ワシントン会議は明確な先見があったように思うのです
当時の風潮というものもあるかとは思いますが 少なくとも共に戦った仲という意識もあったと思います
互いを意識しすぎ無闇な軍拡を続けて互いに損をするだけになるのを憂慮したのでしょう
ロンドン会議では政治家主導ですので互いに戦力を警戒している事が伺え
逆に敵国として意識しすぎている事は理解できます ワシントン会議とは全く違いますね
それであるからこそ 戦力の事より米英との関係修復に全力を注ぐ機会だったでは?
と思います

では何故関係がこじれたか というと第3次南京事件が決定的だという事なのですね
確かに日本は協調する相手を誤ったと思います
係争のある小国というか軍閥集団と協調しようとして米英との関係をこじらせていますが
この辺で日本がとった判断が良くわからないのです
日本が大陸を統治する事はまず出来ません この辺で幣原のいう多数の心臓は理解できます
それであるからこそ上海なのでしょう
そして中国が信用ならないのは良くわかっているはずですから
手を組むなら米英という事はわかりきっている事と思います
支那通と言われる人達は自分が何を行っているのかわかっていたのでしょうか?
日本を中心として大陸をまとめ一大勢力を築けば 米英恐るるに足らず
と思ったのかもしれませんが
信用が無い人と手を組んで成功した試しはないと思います

加藤紘一小沢一郎は何故中国に魅入られるのでしょうね
これが一番理解出来ません

10 削除
11

date 2006/11/2(木)23:34
uname ペルソナ・ングラータ

subject re(3):グレートブリテン(人)

遼馬様、別宮様、困ぺい糖さま

フローベールの「紋切型辞典」にはベルギー人のことを「出来損ないのフランス人と呼ぶべし、必ず笑いがおこる」って書いてあります。失礼な話ですが、フランス側からの心情を言い得て妙かもしれません。(朝鮮半島も、「南半分は出来損ないの日本人、北半分は出来損ないの中国人」といえば、欧米ではけっこう笑いが取れるかもしれませんが、日本人はこれは言わないほうがいいかも…)

一方、昔のドイツ国歌では「マース川からメーメル川、エッチュ川からベルト海峡まで」がドイツですけど、これだけで、ベルギーはドイツの辺境だということにするのは、無理がありますね まあ、神聖ローマ帝国の版図を引っ張り出すって言う手もありますが、そうなるとバカでっかいポーランド=リトアニア大公国などのせいで、東側がなくなります… (ちなみに、「Etsch」は、伊ヴェローナを流れるアディジェ川の事ですが、ムッソリーニがブレンナー峠でピリピリしていた理由がわからなくもないですね。)

領土について淡白な日本人はともかく、野蛮国の間での古地図の使用は、たいてい自国に都合の良いように解釈されていますから、やはり避けるべきでしょうね。ただ民族別に分けるにしても、問題は人口分布がモザイク状になった地域があることで、東欧の海沿いのように、都市がドイツ人やイタリア人、農村は(田舎モンの)スラブ人という二重構造になっていると、結構つらいものです。フィウメやダンチヒのような解決策も、あとで爆弾の火種になります。クロアチア人は、ダルマチアの町にある「聖マルコのライオン像(ベネチア共和国のシンボル)」を一つ一つつぶして回ったそうですが、こりゃまた結構コリアンな態度です。フィウメ(イタリア語で川の意味)が、今日どういうわけか川崎と姉妹都市ですから、まぁいい加減なもんですけど…

韓国も、高句麗問題で中国ともめ始めたらしいですから、だんだん歴史書の恐ろしさがわかってくることでしょう。しめしめ・・・。

たとえ献血できずとも、「大陸(大陸娘?)が恋しい」といつも血が騒ぐ
ぺルソナングラータ

(英国娘と日本女の共通点は… 流行が脱線しだすと止まらないこと…か?)

12

date 2006/11/2(木)23:58
uname SLEEP

subject re(4):グレートブリテン(人)

別宮さま、ならびに常連のみなさま

思いますに現実無視の曲学阿世の連中が、過去の歴史を鑑みましてとやりだすのが諸悪の根源ではないでしょうか。未来の国境を決めるのに過去を見てどうするよ?という真っ当な意見はなかなか出ませんから、困ったものですね。この辺お隣の「未来志向」にも通じますが。
そしてペルソナングラータさまおっしゃるように都合の良い記述だけを取り上げると言うのもよくありそうなことです。それにしてもフランス人の出来損ないとはひどすぎますが、アルベール一世を知るまで私もそんな認識でした。

某自動車雑誌の記事でドイツ人なんかただの田舎もので、日本と韓国の違いもわからないというのがありました。ドイツ崇拝の根強いあの業界でなんと勇気のある雑誌だと感心しますが、たしかにロンドン、パリ(北イタリア)には永遠に勝てないでしょう。せめてベルリン宮殿でも残しておけばと思うわけですが。いやドイツ人ってじゃあ何?といういつもの泥沼にはまりそうなのでこの辺で失礼します。

のだめカンタービレのシュトレーゼマン(竹中直人)に爆笑したSLEEP

13

date 2006/11/3(金)07:29
uname ロック

subject re(2):海軍軍縮

別宮様

毎回丁寧に御答えを頂きまして感謝しております
上海の事をちらと書きましたが 前に上海についても色々と御教えいただけたので
私なりの考えをまとめて見ました

上海決戦から南京攻略 近衛の相手にせず発言までの事を考えてみたのですが
この件を見て 後の世で米内が高く評価されるのかわかりません
まず戦果による条件の釣り上げ(末次内相主導か?)と釣り上げの内容がなんともおかしい
事前と事後では当然条件も違ってくるのはわかりますが
条件というには内容が曖昧で相手への面当てのような面が強く見うけられる
そして おそらく強硬論を持っていた近衛 広田 杉山 米内のうち
一番多田中将の努力を潰しにかかったのは米内だと思います
参謀本部と軍令部は交渉打ちきりに反対していますので
軍は講和を欲していたのに政府は継続したがった事になります
そして軍令部を押し止めたのも辞職をちらつかせてねじ込んだのも米内かと思われます
ただ何故ここまでして継続したかったのかがわかりません
その理由が知りたい と思い始めました
そして こういう米内を一等大将と言うには 必殺技の3つくらいはないと出来ないと思うのですよねぇ

14

date 2006/11/3(金)08:33
uname 困ぺい糖

subject re(5):グレートブリテン(人)

皆様

国境線変更のパターンは3通りしかないようですね。

1.前の戦争の結果(休戦協定、講和条約、泣き寝入り)
2.当事国外交(不可侵条約、友好条約)
3.他国の仲裁

今、実は日本で人気があるのが2、ついで3なんですが、これは実は単独では成立しないジレンマがあります。
常に1が前提でないと成立しないのですが、逆が真なりと言っているのが日本の論壇とその元ネタ提供の外務省です。

外交によって戦争を防止できるという理屈もわかるのですが、戦争を防止するための外交となると、今度はそのための国益妥協となってしまう場合が往々にしてあります。砲弾と引き換えに無住の原野をくれてやる程度ならまだしも、もっと死活的な問題も戦争がないからで妥協しちまうわけです。
我々が霞ヶ関外交なるものに感じる危惧とはその部分です。

ただ、ベルギーや朝鮮のような小国は厳しいですね。大概領土妥協=亡国ですから、なら玉砕覚悟で抗戦か、となります。そして、玉砕したくないなら他の大国の協力を仰ぐのが唯一の道となります。

現在の北朝鮮問題の最大のネックは韓国の盧武絃が上記の倒錯外交の劣化コピーを信条としている点で、金正日が条件闘争ととらえる6カ国協議復帰に快哉叫ぶようなことになっている点です。これは中国式の寝返り容認外交のつけ込む余地でしょうね。

困ぺい糖

P.S.
今期アニメの番組改変期の中締め
1.深夜枠多過ぎ。絞って録画で吉。
2.「BLACK LAGOON」は必須。
3.「BLOOD+」はどうもプロデュースがいかん。ジャパニメは存在自体が劣化陰謀だから、マジな陰謀論主張には不向き。
5.矢嶋晶子(ディーバ、リクの2役)は熱演でこれだけはめっけもの。
6.「のだめ」は他の声優も説明調紋きり調脱出の努力が見られて良し。

番外:嫌韓流をあの絵のクオリティーでやるプロダクションがあったら逝ってよし。

15

date 2006/11/3(金)08:59
uname 枯山

subject re(1):叛乱論理

困ぺい糖様

なるほど、検死調書を無視して竹下の話を採用する意図には阿南が首謀者ではないか、もしくは最後は鎮圧側に廻ったのだと言う根拠として大事なのがわかりました。近衛師団ハイジャックの一報が耳に入った段階で即座に叛乱軍将校連の軽挙盲動を防止できなかったために責任を取って割腹自殺を遂げたという話の整合性をとるには竹下証言に執着するしかないというのが良くわかります。自決時間が遅ければ遅いほど実行した計画が最期に崩壊するまで悪あがきをした挙句に、計画参画者に次々とが手のひらを返されて口々に自決を迫られる醜態を演じ、終に「大逆罪+内乱罪」の犯罪者として極刑が確定した段階で自決をやむなくうけいれた人物という疑惑が強まるのですから。

ただ早期自決説となると、まるで義弟竹下が阿南を介錯せずに最低2時間(極端説だと4時間近く)も苦しみ悶える陸軍大臣を放置していたという話になりますので、竹下が異様な人物ととられかねないと思うのですが、この無理な場面を美談調に書いて納得させようとするのが『一身の不明を恥じる余り自決の苦しみを、最後まで受ける選択をした阿南陸軍大臣とその最期を看取る義弟竹下』という話になるのでしょうか。これを阿南夫人を筆頭とした遺族が受け入れるのはとても自然な成行きですが、仮にも研究者を名乗る人物連がこの美談を容易くうけいれるのには正直納得いかないものがあります。

枯山

16

date 2006/11/3(金)09:05
uname betsumiya

subject 石原莞爾?

ロックさま

我々のように結果がわかっている人間は、上海決戦について簡単に論評できます。ですが初めに、講和ではなく開戦を考えてみたいと思います。質はともあれ国府軍75万人が塹壕線についています。これを突破できるか?という設問は、勝敗という点で難しかったと思います。ただ、陸軍の政治屋ではなく、軍事専門家(じつは本当の軍人)は勝利できるとわかっていたと思います。

そして、陸軍の政治屋というのは社会主義者です。彼らは統制経済を主張して失敗するのですが、これの根本原因は「専門家軽視」です。社会主義というのは国家部門を増大させ決定権を役人(ゼネラリストまたは素人)に任せようとすることです。これは他人の権利の侵害を黙認する心理がどうしても働き、結果として思想弾圧的行為をものともしなくなります。

まず上海決戦のきっかけは海軍上海特別陸戦隊(上陸)が国府中央軍に攻撃されたことです。攻撃されたら反撃せねばなりません。それができなければ敗北=降伏です。石原莞爾は社会主義者でありゼネラリストであって、軍事には疎い(そのうえ専門家を軽視)んですね。そして75万対15万(当初動員可能)というスコアに圧倒され、「逃げろ」といったんですね。これは軍人にあるまじき判断です。当然、左遷されましたが、「逃げろ」を聞かされた上陸の責任者である海軍は、石原の属する参謀本部についてどう考えたでしょうか?

つまり、陸軍参謀本部は上陸と国家・国民に謝罪すべきものでしたが、戦争中ですからそうも行きません。生死をかけた戦争をやっている最中に責任者処罰論争どころではありません。ですが、統制役人とは自分の非がわからない(認めないではなく)人々であり、現在の単位未履修高校校長と同じく、自分の決定を絶対としますから、問題の所在すらよくわからないんですね。戦後になり、この当時の統制軍人がいろいろ書いていますが陸軍人について「拡大」派「不拡大」派という分類をやります。これは日本軍がイニシアチブをとっていることを前提とした議論です。でも、蒋介石がイニシアチブをとっていたら、この前提は崩れますよね。

海軍人(米内・末次)は、「本当の軍人」ですから、陸軍参謀本部に心底怒ったと思うんですよ。そのうえ、石原莞爾ら満州組は宇垣流産などをやって、「でかい顔」をして我が物顔をしていたんです。

そして、「本当の軍人」が即反撃が正しく、上海決戦勝利(これは省部軍人がもたらしたのではなく、現地軍将兵がもたらしたのは明らか)を知った段階で、そこで参謀本部が「ここで講和しよう」と言い出したらどうでしょうか?「ともかく反対してやれ」からスタートするのは、人間の性でしょう。

この件の責任者は、やはり石原莞爾と近衛文麿だと思います。米内と末次、その他の閣僚はやはり人間だったということでしょう。

別宮

17

date 2006/11/3(金)10:56
uname betsumiya

subject 『韓国の妄言』

困ぺい糖 SLEEPさま ペルソナングラータさま

このたび、『韓国の妄言』(並木書房/11・9パイロット店発売とか)を上梓したしまして、冒頭が「高句麗問題」です。趣旨は、高句麗文化の精華である「古墳壁画」からみて、高句麗人は遊牧民であって、中韓両国の主張は当を得ていないものです。是非お買い求めください。

宣伝はこのくらいにしまして、ドイツ人がメーメルから、ベローナまでとは「ハプスブルグ帝国まで入れおって」という疑問はともかく、意外と夢は小さいですね。でもドイツ人に「日のあたる場所」って何?ときくと、「ドコだろね」という答えが返ってきますから、抽象思考でしょうか?

そこにいくと、我が大日本帝国の「蛍の光」(スコットランド民謡?)は「台湾の果てから樺太まで」ですが、じっさいにやったのはアリューシャンのキスカからビルマのアキャブ、ガダルカナルのルンガ岬まで一どきに陸兵をおくりましたから、北斗星から南十字星までです。これ計画をたてた人は成算あったんでしょうかね?自分の受け持ちだけ頑張った雰囲気は漂いますが、ジンギスカンもアレクサンダー大王も真っ青でしょう。

ついでながら、一度会ったベルギー人女性は「あいつら(ドイツ人)が私の伯父さんを殺した。絶対に許さん」といってました。でも韓国人は「金日成が私の伯父さんを殺した。絶対に許さん」といいませんよね。

ベルギーのレオポルド国王はウィルヘルム二世から、「一緒にフランスを攻めよう。古ブルグンド王国の故地、フランシュコンテを回復しようじゃないか」といわれ、(ワナワナ)「そっそ、それは、500年以上の前の話で、いわば神話のようなもので・・・」とボソボソいって、怒られています。でも現代韓国人は高句麗とか渤海王国とか、雄略天皇から嵯峨天皇の御世の話をもちだしてきますね。ロシアから、間島をあげるから満州に共同して攻め込もうといわれて応じますかね、この人たちは?

ところで「のだめカンタービレのシュトレーゼマン(竹中直人)」って、さっぱりわからないのですが?

別宮

18

date 2006/11/3(金)10:57
uname 困ぺい糖

subject re(2):叛乱論理

枯山様

戦後の旧軍人たちの回想話は実はちゃんと分析されていないものが多いんです。つまり、同じ制服組ということで、前線組と内勤組の違いをわざとぼかした著述が多いのです。
ただ、20世紀に入って以降の戦闘では、前線組でも生身の敵兵というものを肉眼で捉えるということは、ほとんどない状況になりました。つまり捕虜以外は死体ばかりです。しかし、内勤組にはその機会すらありませんでした。

竹下に関して言えば、前線には出ておらず、天保銭で軍政畑です。これ、兵務局ですから、今の防衛施設庁がやるような仕事です。つまり、殺し、殺されの経験は皆無です。たぶん阿南が腹を切ったとき、夥しい血を見て少なからず内心動転したでしょう。
私が自決時間の改ざんを主張する証拠の一つも、そこの部分です。腹部大動脈あたりを損傷すれば、3割失血以前にショック死の公算が高いものですが、そういったことまで思いもつかない、というのが身近に死を見聞きしていないことの証左と言えます。

そして、終戦叛乱に関して実は後の研究者が私含めて困っている壁は戦後の関係者が多く顕職についていることです。阿南家を見ても、支那屋の中国大使、出版大手の経営陣です。よく三流文士はことあるごとに閨閥血族による陰謀支配なるものを主張しますが、彼らの取材先自体がそれであるという点については誰も指摘しません。
たしかに本としては売れるのですが、でも、これは小説です。つまり事実ではありません。

実際竹下らのやったことは陰謀首魁を実は悲劇のヒーローに仕立て上げて、責任を曖昧にするという、いささか幼稚なトリックなんですが、ご本尊と下僚(畑中、椎崎、古賀)が死んだことで成立させることができました。そして、戦後の戦史研究はその多くをGHQ歴史課→防研にその多くを頼ってきました。これは下手人に言い訳を聞いて鵜呑みにするということに他なりません。

ところで近衛師団参謀で叛乱に参加した古賀は東條英機の女婿でした。やはりあの晩自決したのですが、戦後、東條未亡人(由布子)を介して、その子息(当時6歳)あてに参本参加組の溝口から手紙があり、古賀は意図せず巻き込まれたという内容だったようです。(「東條由布子の生涯」に本文あり)
これもカバーアップの一端ではないでしょうか。そして、阿南の親分が東條だったことを。想起させます。ただ証拠がないんで謎は謎ですね。
ただし、もらった子息本人は成長してからこの書簡の内容については否定的だったと伝えられます。

困ぺい糖

19 削除
20

date 2006/11/3(金)11:44
uname ロック

subject re(1):石原莞爾?

別宮様

かなり要約したのと 以前に御教えいただいた事を前提にしてみましたので
少し足りなかったかもしれません

石原莞爾の戦線不拡大は良い物とは思いません
おっしゃる通り最初から逃げ腰ですし 大きな責任があると思います
開戦の経緯もおっしゃる通りかと思います
これは前に御教え頂きましたし良く納得できます

米内達の憤激は良くわかりますが それで交渉相手を無くすのは失敗と思います
そして米内が積極的に潰しにかかっているのはやはり納得できません
確かに参本のやった事は頭にくる事かもしれません
しかしそれを理由に反対しきってしまえば参本にぎゃふんといわせるだけに終わってしまいます
それでは目的が参本にぎゃふんといわせる事になってしまい 講和などは何も考えていない事になります
軍人とはいえ大臣としてはどうだったでしょうか?
早期講和はせずとも タイミングを待つくらいの感覚があってしかるべきと考えます

米内の疑問な点は軍令部を制して(政治ですから当然かもしれません)いますし 辞職まで言い出している事です
内閣か参本かとなれば参本は折れるしかありませんが 本当にそれで良かったのでしょうか?
結果を見るとそうは思えないのです

21

date 2006/11/3(金)12:53
uname さきちゃん

subject re(1):『韓国の妄言』

別宮様

『韓国の妄言』は面白さうですね。絶対購入しますね。
ただ並木書房の本は以外に置いてある本屋が東京でも少ないやうです。
秋葉の書泉ブックタワーや神保町の書泉グランデは常時あるやうですので、来週に文華堂のひやかしのついでに手に採つて詳細を拝見させて頂きます。

先程此方のSiteで目次を一瞥させて頂きましたが、あいも変わらぬウリナラトンデモ論の逐次投入と、別宮様による快刀乱麻の各個撃破(笑)が今から楽しみです。

22

date 2006/11/3(金)16:08
uname ウルトラザウルス

subject 韓国が妄言を続ける理由

http://image.blog.livedoor.jp/mumur/imgs/a/7/a7b61293.jpg

 ↑この辺りにあるのではないでしょうか?
 ウエノム、チョッパリが、自分達より遥かに長く、安定した統一政体を維持している。つまり、長い歴史を持っているという一点でしょう。

23

date 2006/11/3(金)17:01
uname 渡来 静

subject re(5):グレートブリテン(人)

 竹中さんは,さいきんの映画では「青春見守り人」といった役どころが多いので,
『のだめ』のシュトレーゼマン役も,その延長線上で把握されているのでは(笑)。

 俳優としての彼を大好きですが,いわゆる声優の分野でも,あの美声を生かして,いい
仕事をなさっています。 古いところでは,劇場版パトレイバーとか。

 10年前の秀吉も,忘れられない。 大河ドラマでは秀吉の朝鮮出兵…高麗陣と呼ぶ
人もいるそうですが…は,さらっと描くのが流行のようですね。 2002年の『利家とまつ』
では,香川さん(←この人も,好き♪)演じる秀吉が,政治的な背景を少し説明していま
した。 要するに,国内での戦が終了すればヒマになった大勢の戦闘者たちをどうするのか?
という問題を処理するというのが,目的の1つだということらしい。

 太閤好きの渡来sですが,あの朝鮮出兵には,さすがに賛成できない。 でも,あんな
昔のことで文句を言われても,馬耳東風さ。 元寇の時にモンゴル軍の手引きをして来た
のは高麗じゃないの(笑)。

イトコ達と嬉々として遊ぶ息子を見ていると「一人っ子でかわいそう」は無用の心配かと思う,渡来静

24

date 2006/11/3(金)21:12
uname SLEEP

subject re(1):『韓国の妄言』

別宮さま、困ぺい糖さま

ゲーテはイタリアに憧れたんですよね、でも実際のイタリアがそんな良いところかと言えば疑問で、フランスこそが彼らにとっての日のあたる場所ではないかと、かつての大フランク王国の夢よふたたび!とか。

韓国についてですが、日本ではトンデモさんしか言わないことを平気で言うというのがびっくりするとこですね。幸福の科学によれば昔日本は大陸と繋がってて満州から四川あたりまで全部日本のものだったそうですけど。
それはそうとロシア人がたとえ味方でも中国に歯向かうなんて思いもよらないに一票投じたいとおもいます。

「のだめカンタービレ」は音大生を主人公にした漫画です、面白いです。シュトレーゼマンというのはスケベでかつ凄腕のドイツ人指揮者ですからクレンペラーがモデルなのかなと思われます。今放映中のドラマではなぜか竹中がドーラン塗って金髪カツラかぶってやってますw

SLEEP

25

date 2006/11/3(金)23:11
uname ペルソナ・ングラータ

subject re(2):『韓国の妄言』

SLEEP様、別宮様、皆々様

フロベールは、イタリアについては「新婚旅行はイタリアと決まっている。実際に行ってみれば評判倒れで、失望を味わう」と書いてます。嫌なヤツですな。(まぁ、今日のハワイみたいなもんすかね。)

海も砂漠も、2000年前のヨーロッパ大陸も、人口密度で言えば大差なしですから、日本の最大版図はトラヤヌス帝のローマ帝国レベルですね。ムッソリーニはコロシアムのすぐ近くに帝国の歴代版図を描かせて悦に入ってましたし(今日でもある…)、日本も白村江の戦い前のころの倭国勢力図、秀吉の唐入り、大日本帝国等々と、地図をつくってどこかに張り出したら面白いでしょう。

一方、韓国人のトラウマは、最大版図じゃなくて、「最小版図」の地図、あるいは「滅亡」を見るのが怖い事かも知れませんね。倭の勢力が半島にあって、高句麗もコリアンじゃない、となると… アーメン。

本、楽しみにしております。
ペルソナングラータ

26

date 2006/11/3(金)23:22
uname betsumiya

subject re(2):『韓国の妄言』

さきちゃんさま SLEEPさま ウルトラザウルスさま

韓国は、自分たちが思うほど、他国には攻められていないんですね。秀吉の朝鮮征伐にしても、明を狙いに大軍を投入したもので、朝鮮は通路だったんですね。元や明にしても直接統治してもペイしませんから、朝貢させて満足だったんでしょう。その意味で日帝35年というのは、彼らにとり新鮮な経験、少なくとも毎年襲ってくる飢餓からは免れた時代でした。

幸福の科学が、それほどコリアン的妄想というのには驚きました。江戸時代以前というのはまだ鉄道がないんですよね。そうすると、冬季、平壌から奉天や北京に至る道というのは、今、南極横断するのと変わりません。春、ソウルをたち北京にいこうとした朝貢使節は錦州までの15日間全部野宿です。その間に従者のうち一人が死亡するくらいの難行です。日本から四川省までどう行くのかがまず問題でしょう。

また、人間がいて宿がありそうなところは盗賊が出ますよね。マルコポーロもベニスから全部海路でダーダネルス経由トレビゾンドに出て、つまりレパント貿易路を通り、ホルムズに出て、そこからアフガニスタン・天山路を通り、オルドスに出て南、洛陽に出る通路をとってますよね。イギリスの第1回アフガニスタン遠征でも羊を1万匹連れていきましたから、中国奥地紀行は鉄道がないと厳しいですよね、ただ、今でも中国の鉄道旅行は厳しいですが・・・。ドイツ兵がアフガニスタンで泣いているらしいですが、スターリングラードより条件厳しいんですかね?

こっちは、オーウェンスタンレーやアラカン山系を越えた将兵を思い出せば、いかほどのものと思いますが・・・。

先日、昔のゼミの寄り合いがあって、町村元外相も出てきましたが、どうも森派じゃなくて町村派と呼んでくれとのことでした。話題が殺伐としているので、私は先生のお宅で聞いたクレンペラーの話をしました。内容は、奥さんが先生の好むワグナーはどうも鋭角的で、クレンペラーの指揮が一番、ほのぼのとしているといっていたいう話です。お嬢さんが納得してくれて、近著をおくってくれというので甘えさせてもらいました。じつは、お嬢さんは『銭形平次』で有名な野村胡堂の女系3代目で、岩手県花巻近郊にある野村胡堂記念館の名誉館長もやっておられ、ここで最近、東條・小沢批判をブンブンやりすぎたかなと反省した次第です。

でもクレンペラーの伝記は、まったく知りませんでしたが、ジャケットにあるあの顔でスケベとは驚きです。それと、またシュトレーゼマンとは結びつきがたいのですが?

別宮

27

date 2006/11/4(土)07:30
uname 困ぺい糖

subject re(3):『韓国の妄言』

別宮様

幸福の科学(口の悪い私は降伏の化学)は新宗教の中では収益?を著述出版や映画などのメデイアミックスに頼るなど、カルトとしては良性な部類に属します。信者も1千人いるかどうかではないでしょうか。
政治主張は基本的に現体制支持で、教組がトーメン出身ということもあるのでしょうが、選挙になると民主党に投票しちゃうような都市サラリーマン的ノンポリリベラルと思います。ただ、講談社やらTBSやらと喧嘩してますね、この人。

満州、朝鮮、日本統一古代王朝というのは俗流トンデモ史家の王道といえるようなもので、これは戦前からわが国には主張するのがいました。大概が「しっ!目を合わせちゃいけませんよ!」と言われちゃう様な人だったりしたんですが、たまに溢れんばかりの妄想とへんに達者な筆力で人口に膾炙しちゃうことがあります。
たぶん、現在韓国で半分真顔で語られている上記の説のオリジンは総督府時代に伝播したこの手の著作によると思われます。

これ、コンプレックスの裏返しではないかと思います。そしてそういう意識が増進した総督府時代と言うのは、それだけ朝鮮人にとっては文明開化のインパクトがあったんでしょうね。ただ、政治的独立がなかったということは相手の文化に対してどうしても平静でいられない、というところがあります。
つまり、日本のように外来文物に対して相対化が出来ないんでしょう。

金正日が唯一日本からビジネスライクに呼んだのが、ゴジラ俳優、奇術師、割烹料理人でした。

困ぺい糖

28

date 2006/11/4(土)09:00
uname betsumiya

subject re(4):『右の妄言』

困ぺい糖さま

けっこう不思議なんですが、右・中立といわれる人が天皇家朝鮮渡来説や騎馬民族説をいいますよね。そして、日本人の源流がモンゴル、中国、朝鮮、ミクロネシア、ポリネシア、南インドとなります。

とりわけ奇怪なのが政治的に中立と思われる言語学者です。古代人の語彙が数百を越えることはないのが通説ですが、タミル語の農業に関する用語が日本語に近く、米作農民が日本にきたなどといいます。それも中国ではないので、フィリピン・台湾あたりからと。でも奇跡的な航海を実行し、日本に上陸し、日本の原住民を征服することなど不可能です。「日本人はどこからきたか?」という論立てが誤りで、「元から日本にいた人も忘れないでね」というところでしょう。

そのあと異常なのが、漢書など中国の正史に山東半島、江蘇省や南朝鮮に「倭人」がいたとあることから、九州から華南にいたる古代「倭」帝国があったという珍説です。神代文字(なぜかハングルに似ている)と同じトンデモ論と思うんですが、まなざしは真剣ですよね。

そのうえ朝鮮論については、右系学者が論拠とするのが左系(じつはご指摘の総督府系)学者の論説であって、武田幸男ら一番早く、広開土王碑文改竄説を批判した碩学は無視します。あげく、釜山和館を「倭館」とわざわざ蔑称を用いて平気です。これは不勉強なのかもしれませんが、総督府時代の負の遺産が今にまで伝わっているんでしょうね。

戦前、朝鮮にわたった日本人の3割は役人で、6割は官への出入り業者です。そして、尻は国内の財政で、大規模な公共事業をやりますから、植民地は経済発展します。ただ恩恵をうけたはずの朝鮮人は、物質的なことは重視せず(または虚偽データに酔い)、二等市民とされた屈辱だけは忘れないとなります。人間はけっこう物質主義じゃないんですね。

別宮

29

date 2006/11/4(土)09:15
uname betsumiya

subject re(2):石原莞爾?

ロックさま

米内についてその通りです。この人は頭がよすぎた(キーナン流にいえば"Smart")んでしょうね。もちろん閣僚になったら、海軍人であることは棄てるべきでした。ただ、首相になってもそうでした。

日本の男で官僚組織に入ると料簡が急に狭くなるのが多いんですね。小池百合子に負け落選した小林興起は「郵便局銀行をアメリカに売り渡すのか」と通産官僚のときの気持ちのままですよね。ある意味、一度所属した閥に生涯忠実なところがあります。じつは、これを越えなければ大成しないんですけれども。

それゆえ、軍部大臣は意図的に政党人にすべきだったのですが、陸海軍ともこれにはクーデターを起しても抵抗したでしょう。閥の維持は人事の掌握に尽きるからです。もし、大日本帝国について反省するとしたらまずこの点でしょう。でも、これが否定的に語られるようになったのは、ここ十年です。

別宮

30

date 2006/11/4(土)10:53
uname med

subject 「BLOOD+」というアニメ

困ぺい糖様へ

困ぺい糖> 3.「BLOOD+」はどうもプロデュースがいかん。ジャパニメは存在自体が劣化陰謀だから、マジな陰謀論主張には不向き。

どーでもいいところではありますが、・・・。
「BLOOD+」というアニメは見ていませんが、他で、こんなのを知りました。
このことでしょうか?

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%94%B0%E8%8F%81%E6%BB%8B

なんでも、「アメリカがどんなに酷い国かを子供たちに教えたい」のだそうです。

med

31

date 2006/11/4(土)12:13
uname サトー

subject re(1):「BLOOD+」というアニメ

これは、プロデューサーの竹田という人の影響らしいです。かなり、反米左翼な人で、
ガンダムSeedやエウレカ、Blood+などのプロデューサーをしており、自分の思想(反米)
を無理やりアニメ作品に押し込むそうです。

そして、いまやっているコードギアスという作品は、日本がアメリカに征服されて植民地
になる話なようで、日本人に反米を植えつけるのが目的だといううわさがあります。
アメリカのアニメオタクの間では日本の国粋アニメだと評されているとか。

竹田プロデューサーが朝鮮総連と仲良しだと本人が公言しているので、日本とアメリカを
お互いに仲たがいさせようという北朝鮮の陰謀(ジョークです)って思ってしまうほどです。

32

date 2006/11/4(土)12:31
uname 困ぺい糖

subject 事実は小説以上にミラクル

med様

ありゃりゃご存知で。まあ、あのTV業界というのも、組合強いし、ちゃんとした会社に入れない団塊全共闘の溜り場みたいになってますし。もう、そのへんの偏向ぶりは織り込み済みでネタとして楽しんでいます。
せっかくよいスタッフと潤沢な予算(同じ時間帯の「鋼の錬金術師」、「GUNDAM SEED」以来の額らしい)があるのに、あんなアジビラみたいなシナリオじゃ、泣くに泣けんわ。

もともとのIGの「BLOOD」は業を背負って戦う女の子+吸血鬼ネタという、アドベンチャーとしては、もう王道なもので、いかほどでも面白く出来るものです。
2000年の最初の劇場版(工藤由貴が小夜役)が今でもカルト的人気があるのもそのためかと。

しかし、万景峰に乗ったことあると自慢するプロデューサー氏、「アメ帝の陰謀」って番組最終回の翌週に北朝鮮の核実験、おまけに視聴率最悪っつうんだから、空気の読めなさ、もう素敵すぎ。

だから、私は今はとりあえずBLACK LAGOONで気を落ち着けると。(双子殺人鬼編は神作品)

困ぺい糖

33

date 2006/11/4(土)15:31
uname R

subject 音楽家スパイ?

別宮さま、
皆さま、

いつも楽しみに拝見しています。
クレンペラーの話が偶然出てきたので、一つ質問をさせてください。

現在、20世紀前半のクラシック音楽史の教材を作っているのですが、その過程で面白い音楽家を見つけました。
クレンペラーの師匠に当たる人なのですが、Oskar Fried(1871−1941?)という指揮者作曲家です。
そのドイツ姓の通りユダヤ人なのですが、生前にソビエトのスパイではないかという噂があったそうです。
大変マイナーな人で、グスタフ=マーラーの研究論文か、クレンペラーの伝記の脚注で触れられる程度の人なので
リサーチに骨の折れる人ですが、調べる限りでは、マルクス主義的な教養をもっていたようです。
(神聖な「第9」と当時前衛「春の祭典」を一夜でやった記録を見つけて、びっくり仰天です。)
ナチの迫害で、音楽家には珍しくもソ連へ行って、かの地で死んだのは確かですが、
その死因と状況が不明(確認が出来ない)ということです。

モーツァルトの毒殺説よりもロマンも重要性もありませんが、
彼がソ連のスパイである、または無いならば、どのようにして証明がなされるべきでしょうか?
有名なスパイはスパイじゃないとも言いますし、なにせ、一次資料がドイツ語でさえ少ないので
噂の根拠も分からぬ次第です。まさか、「スパイ名簿」なんてあるわけないですからね。
けれど、時期的にスターリンに粛清された可能性はあるのではないかと、個人的に思います。
何にせよ、このような場合はロシア語の資料を読めないといけないでしょうか?
この分野は全く分かりませんので、教えて頂けますでしょうか。

クレンペラーは極度の躁鬱病者で躁の時は女を追いかけたようで、
不倫相手の夫に指揮台上で鞭で打たれた記録も残っています。
アメリカで失踪した時、新聞にsexual criminalのお尋ね者の扱いになっています。
彼が指揮する音楽が「ほのぼの」かは分かりはせんが、特に晩年は、良い意味で即物的のような気がします。
若い頃は、もう少しテンポも揺れて「ロマン的」だったのですが。
彼も、師匠の影響か、マックス=ブロッホと親交をもって、マルクス主義的な教養をベースに持っていたようです。

R

34

date 2006/11/4(土)18:30
uname ウルトラザウルス

subject ユダヤ人に支配されたナチスドイツ人

betsumiya> 戦前、朝鮮にわたった日本人の3割は役人で、6割は官への出入り業者です。そして、尻は国内の財政で、大規模な公共事業をやりますから、植民地は経済発展します。ただ恩恵をうけたはずの朝鮮人は、物質的なことは重視せず(または虚偽データに酔い)、二等市民とされた屈辱だけは忘れないとなります。人間はけっこう物質主義じゃないんですね。

 半島に造詣の深い作家、豊田有恒氏によれば、韓国・朝鮮人の怨念の真因は、日本人への侮蔑意識、人種差別意識だそうです。
 韓国・朝鮮人にとって、日本人は半獣人(チョッパリ)のウンターメンシェなのですが、そのウンターメンシェに支配されたことが腹立たしい。つまり、ユダヤ人に支配されたナチ党員のドイツ人のような感情を抱いているわけです。
 ある在日韓国人が、韓国人の恨みの証として「朝鮮神宮を、日本人は報復を恐れて自ら焼き払った」ことを挙げていましたが、総督府や総督官邸、その他あらゆるインフラをそのまま使い続けたことには、まったくほっかむりです。
 朝鮮戦争の途中で中国が参戦し、北朝鮮の味方をしたことにも完全シカト。
 やはり、豊田説には説得力があると思われます。
 いずれ北が崩壊した後、北と出来合い心中させることで、教育してやらなければならなくなるでしょう。

ps あと10年もすれば、今現在、日本に大量の風俗嬢が出稼ぎに来ていることまで、広義の強制性による性奴隷だと言い出すだろうなぁ。

35

date 2006/11/4(土)20:00
uname 困ぺい糖

subject re(5):『右の妄言』

別宮様

政治的な立場としての右左をおくとして、たとえば人類学、言語学というものは、実は実験不能ですし、そんなに意識的な同時的観察対象ではありませんから、例えば進化論に近い危うさがあります。これはようするにマストドンと同時代には人間はいなかったということです。

つまり、現状残されている証拠についてどう判定するかと言う部分に絞られてきますから、日本語はウラル=アルタイとかタミルとか言う解釈も「できる」といった程度のものかもしれません。ただ、同説をとる学者も、一匹狼が多いと、左派とは言いがたいと思います。
ただ、ウラルにしろタミルにしろ、ドイツ式人種論のにおいが付いて回りますね。

天文学、宇宙物理学に人間原理という言葉があり、これは我観察するゆえ宇宙あり、つまり宇宙以下の自然現象は人間が観察するまでは存在が知られないのだから、逆に観察によって初めてその現象なり事物が存在を始めることができるという考え方です。漬かり込んでコアな弄り方をすると「神の存在証明」まで行っちゃうそうですが、日本語タミル起源も、大朝鮮帝国も観察要素の選択によっては「存在」してしまうということでしょう。
たぶん、観察に限界があれば演繹を行い、行くところまでいく、というドイツ式論理でしょうね。

左派が資料発掘と批判に熱心でありながら、結局最後結論の部分で間違える、というのはこのためかと思います。そして、単年度決算で結論を出す、来年度も同じ人間が続きをやる、というお役所式にはとても都合の良い方法論でもあります。つまり、シュリーマンや白川静博士のように延々飽きもせずこつこつ新事実の発掘と積み上げをはかる、という方法論とは根本で相容れません。

ただ、ここで、不幸だったのは、左派以外の人間が、例えば歴史などの分野には関心を示さなかったということです。つまり、右派の歴史に対する考え方は相変わらずの儒教的理解にとどまっていました。そして大方水を空けられた時点で収集すべき資料や観察対象はあらたか左派が掘りつくしており、それにのっからざるをえなかったということではないでしょうか。

それでも言語学のような分野は、政治闘争にはあまり影響のない分野と実はいえますが、(それでもスターリン言語学なるものの賛美本が今でも岩波文庫にある)歴史学に関わる部分は実はダイレクトに響きます。和を倭などと読み替えたのは仰るとおり総督府役人学者と思いますが、明らかに朝鮮人の自尊心「啓蒙」と「教育」のためと当事者たちは思い定めていたのでしょう。たぶん彼らは立憲君主国大日本帝国を厭ったのでしょう。

たぶん日本の朝鮮統治の失敗はそんな日本人が手を掛けすぎ、教育しすぎたためだと思います。ベトナム人が共産国のくせにフランス風を好み、暴動起すぐらいアルジェリア人が不法入国するのはフランスが存外現地人の生活文化に冷淡だったからかとも思います。
悔しいからやり返したいと人が思うとき、一番身近な悪例を真似してしまうというのは普通の社会でもよくあることと思うのですが。
いずれにせよ、他国人が意に染まぬから「撫育」「教育」するというのはこれまた儒教の尻尾です。つまり、ある国民が学習するということは、他国民が言ってどうにかなることではなく、それこそ、日頃の行状に現実が復讐するのを待つしかありません。もちろん、亡国、滅亡の淵にたったら元も子もないんですが。

困ぺい糖

36

date 2006/11/4(土)22:21
uname 枯山

subject re(3):叛乱論理

困ぺい糖様

なるほど制服組の著述の整理がついていないのが現状ですか、また主流ともいえる防研資料が服部が代表する内勤組が書き散らかした
ものばかりですので以前に困ぺい糖が触れられました「戦場感覚が皆無」の資料による弊害がもろに出てきてしまっているのですね。
言い方が良くないのは承知ですが、彼等内勤組の著述内容は戦後に100t戦車の話で一部有名な岩畔が憲兵報告書を一読して『良く書かれた
作文だと』評されたのと同じような性質を含まれているのが良くわかります。表面上辻褄が合っている防研資料のほうを研究者の人々が選好される
のは止むを得ないところがありますが、その資料なるものは勢い谷寿夫『機密日露戦史』に近似した舞台裏ですべてが決定するといわんばかりの
偏向資料という正体を警戒して使用されているのかについては疑問を感じてしまいますが。

一番良いのは『レイテ戦記』のような体験からくる淡々と書かれても、戦場の臨場感が伝わってくるような資料が対置されれば、弊害も大きく修正
できるのですが、肝心要のこの分野の資料発掘と整理というのが、我国で一番放置されてきた部分なのである現状を考えてしまいますと内勤組資料の跋扈を根治するのには至難なのが容易に想像がついてしまうのが残念な思いです。

さて戦後になり顕職に就くのが多い内勤組連が書き散らかした人物評で気になることがあります。それは畑・杉山・寺内の3陸軍元帥大将を彼らは何故あれほど罵詈讒謗をもって当たるのかがいまひとつ理解できないところがあります。我国が仮にも内勤組が言うような真性無能な将軍を生涯現役の元帥にはしないとは思うのですが、内勤組は執拗に3元帥無能説を喧伝しているのにはむしろ不審感を抱いてしまいます。畑・杉山・寺内が国政指導書という観点からみれば問題点は多いでしょうが、陸軍将官としてなら及第点は充分満たしているように思えるので、内勤組連の評価基準とは一体全体何を見て評価をつけているのか純粋に興味を覚えてしまいます。

枯山

37

date 2006/11/4(土)23:23
uname betsumiya

subject re(1):音楽家スパイ?

Rさま

オスカル・フリートは初めての名前です。そして、ソ連のスパイとは特別の選別眼をもって追えば、以外と簡単にわかります。

まず、ソ連国内の元締めはKGB・軍・ソ共国際部の3つに分かれます。このうちもっとも権威の高いのはソ共国際部です。ただ、情報収集・破壊工作の対象は、ソ共を含まない各国共産党です。したがって、KGBや軍による各国共産党にたいする情報・破壊工作は禁止です。ですから日共というのはソ共国際部の監視下にあったわけです。

ですから一般的にKGBと軍ですが、この二つは軍事情報と政治情報で切断されています。また互いの連絡はありません。次に重要な点ですが、KGBと軍ともにスパイとはソ共党員に限定されます。ですからスパイは入党儀式のため必ずソ連に滞在した経験をもちます。これのほかに似た存在がエージェントです。これは、スパイによって金銭または他の手段(脅迫・女・情報交換などさまざま)によって雇われた人物です。エージェントがソ共党員であることはありません。またエージェントが自分がエージェントであると自覚しないことはよく起きます。

また、スパイは逃れる機会があれば、ソ連または東独で匿われます。つまり逃げる機会があって、ソ連に戻らないのはエージェントであって、ソ連はエージェントについてはいっさい面倒をみません。またスパイは自分で情報収集や破壊工作に手を染めることはありませんが、ソ共内粛清に会うことが起きます。

クレンペラーの件は30年ほど前に遡ります。私は大塚史学の松田智雄先生に当時師事していて書生のようなことをやっていました。松田先生は当時、日本ワグナー協会長で家には大量のSP・LPがありました。そこで先生がおられないときに、音楽室で奥さん(この方は野村胡堂の娘)のかけるワグナーを聞きました。それがクレンペラーだったんですね。

個人的に音楽の造詣は今も昔もないのですが、クレンペラーのワグナーはテンポが緩やかで、独特のとげとげしさがフルトベングラーやワルターに比較してない印象がありました。それが「ホノボノ」です。どうも、当時史学テーマが戦間期に入っていて、クレンペラーが反ナチであったことを奥さんはご存知だったのでしょう。野村胡堂も「あらえびす」というペンネームで音楽評論を書いており、最近になって所蔵のSPだけで8千枚を野村胡堂記念館に寄贈したそうです。ただ、花巻ですから簡単に行けません。

別宮

38

date 2006/11/5(日)07:30
uname 亀太郎

subject 名誉ブリタニア人

困ぺい糖さま、皆様、

コードギアスは絵のつくりからしてかなり予算を絞られているのではないでしょうか?

席を借りている取引先のアメリカの会社で同僚が散々な目に会う中、私は何故かそこそこ
大事に扱ってくれているのですが、「これって名誉ブリタニアの扱いだよなあ」と思った
りしております。

あさっての方向とケロロ軍曹が私にはしっくり来ます。

39

date 2006/11/5(日)07:51
uname 困ぺい糖

subject re(4):叛乱論理

枯山様

畑俊六も日露戦争の参戦経験者です。そして、1939年の侍従武官まで一貫して作戦畑、野戦軍司令官を歴任し続けました。
陸相就任も昭和天皇の意向があったようで、陛下は軍人について、こういった正直な武弁タイプを好まれたようですね。
ただ、三国条約に関連しての辞任劇で米内(首相)にはめられた、と戦後言っていたようですので、やはりこういう省部などの御殿政治には向かなかったんでしょうね。

杉山元は「グズ元」と呼ばれて省部の天保銭からは軽く見られていましたが、参謀総長、教育総監、陸相を全部歴任したのは上原勇作以来です。
小磯内閣倒閣のあと、陸相として天皇は杉山の再任を求めましたが、結局阿南になりました。どう見たってクーデタをやらかすタイプに見えません。
そして存外潔い人で、終戦後の9月に自決しています。開戦時の総長ですからなのですが、「一死大罪」とはこういう人を指すんでしょうね。

寺内寿一は寺内正毅の子で2世軍人なのですが、国会の腹切問答を見るとおり、政治的センスはこれまた絶望的にない人です。しかし、元々作戦畑の人ですからね。
終戦時ポツダム宣言受諾反対の電文を送ってよこしましたが、彼の南方軍は当時ビルマ、マレー、インドネシアですから、まだ余力を残していました。ビルマ戦線はイラワジ川で膠着でした。これは野戦軍司令官としてはカチンときたでしょう。

3人とも日露の生還者で、しかも現場方が多い人たちです。また、ゴマスリがそんなに利いたとも思えません。そして、3人3様、戦後すぐに死亡、ないしA級戦犯です。(畑はその後釈放)ここでも死人に口なしですね。
罪にも問われずのうのうと生き延びた中堅連中はみんな東條子分ですから、それは疎ましかった3人をこき下ろすわけです。
そして、いずれも昭和天皇の覚えが悪くなかった面子だったということです。

きのうだかのゲンダイで石原元官房副長官の子息が立候補するのを、親子で税金食うのはなにごとかと叫んでいました。社会主義者(左翼)というのは個人攻撃するのにすぐ血統とか皇族近親とかをあげつらいます。

困ぺい糖

40

date 2006/11/5(日)08:50
uname betsumiya

subject re(6):『右の妄言』

困ぺい糖さま ウルトラザウルスさま

さきほど民主党政調会長氏が日米中三角同盟を主張していました。この方式は日米同盟と日中協商(不可侵同盟のようなもの)を基盤とするのでしょう(だいたい、この論者は具体的なことをいいませんが)。

これは現実的ではありません。日露戦争前の日英同盟と日露協商は両立するかという問題と同一です。桂太郎流にいえば「伊藤公はじつは日英交渉を有利にするため日露協商を持ち出したのかもしれないが、両天秤などそもそも外交のあるべき姿ではない」ということでしょう。

さらに日露戦争直後、ウィルヘルム二世はニコライ二世とビオルグ協定という協商を結びましたが、両国の重臣から露仏同盟・三国同盟と両立しないといわれ反古になりました。そして現代中国は帝政ロシアより不信の国です。なぜならば、中朝友好同盟とはいったい何か、不思議としかいいようがありません。同盟でも協商でも恒常的に信頼関係を維持せねば形骸化は免れないのでしょう。

そして韓国です。韓国とアメリカには米韓相互軍事条約があります。そして、北朝鮮が核を保有した(=アメリカと韓国双方が阻止したい)とすると、韓国の太陽政策は両立するかといえば、両立できません。もちろん中韓同盟など成立しません。すなわち、同盟とは信頼関係による安全保障ですから、例えば三角同盟を結成し米中和解の外交努力するなどは、不確実な未来で確実な現在の安全保障を犠牲にすることです。

でも、日本ではこの種の対立は昔からありましたが、非現実的な主張をする政党は、それがゆえに国民の反対にあい政権に近づけませんでした。このままでは、民主党は小沢一郎と抱き合い心中になる道を歩んでいるというべきでしょう。

ただ、韓国では小沢民主党・旧社会党のような人物が政権をとってしまったんですね。国民が現実的でない選択をしたことになります。あるいは歴史上民主主義の失敗になるのかもしれません。

西沢潤一首都圏大学学長が「(中韓より)価値観を共有する欧米の方がわかりやすいという人がいるが、(日本)文化をねじまげているのではないか」と書いています。自然科学者の政治ボケですが、江戸文化と現代中朝文化を比較しても意味がないのであって、日本文化といってもここ150年をまず考えるしかありません。それに「文化」から軍事同盟は存在する視点はありますが、その文化とは自由や平等というのが基盤ですよね。西沢は儒教文化のようなものが念頭にあるのでしょうが、左右両翼半可通の陥りやすい落とし穴です。

別宮

41

date 2006/11/5(日)10:24
uname テッサー1902

subject re(2):音楽家スパイ?

別宮様、皆様
いつも楽しく拝見しております。

オスカー・フリードについては野村胡堂(あらえびす)の「名曲決定盤」に言及があります。
(中公文庫版 下巻209ページ)
曰く「…何をやらしても巧い人…電気の『第九』(ベートーヴェン)を最初に入れた…」と紹介されてます。
但し「Oscar Fried」と表記されてるので、別人かも知れませんが。

「岩手県花巻近郊にある野村胡堂記念館」には10年程前に行ったことがあります。
タンノイのウエストミンスターにアキュフェーズのアンプで胡堂秘蔵のSPレコードを聴かせてました。
ただ、小生としてはかつて高田馬場にあった名曲喫茶「あらえびす」の装置を再現して、レクタンギュラーヨークにラックスのアンプで聴かせて欲しかったですが。

42

date 2006/11/5(日)13:40
uname 亀太郎

subject 学長の思ひ出

別宮様、皆様、

私のかつての上司に東北大学時代の西澤先生に師事して学位を取得した人がおりました。
時々、懐かしそうに西澤先生のことを語ってましたが、

 「あの人は『俺がやった』が口癖なんだけど何をやったのかを調べてゆくと
  たまねぎの皮を剥くような事になってしまうんだなあ」

と言っておりました。

特許制度に発明保護の側面よりも権利確保のための紙つぶてとしての威力が重視され
当たり前のことを書いて権利成立した場合に莫大な利益が転がり込む昨今、産業界の
精神的支柱として時を得た方だと存じます。

43

date 2006/11/5(日)20:04
uname 困ぺい糖

subject re(7):『右の妄言』

別宮様

北朝鮮は日本はアメリカの属国だから6カ国協議に出るな、といっているようですね。
しかしこの対米従属論と言うのは、国内で左翼(アメリカ軍事占領論)ばかりか右翼も口にします。

見ていて思うのは、中朝韓の言説と言うのは、どうも日本の左翼言論の引き写しのようなのが多いですね。
いわゆる、謝罪なるものも社会党が言い出したのが最初で、その典型が村山談話です。
それと、中共の用語の多くは日共経由です。

そして、今日も民主党がテレビで言っていたのは、中国との共通認識(価値観)の共有です。これは儒教を共有しよう、に他なりません。つまり、自由、平等、を米英仏と共有するのと異なり、華夷秩序を認めろと言うことです。具体的には日中軍事同盟なら、台湾攻撃のために沖縄割譲を命じられたら従わねばならない、を意味します。

また、韓国や北朝鮮の妄言には毎度頭に来るのですが、彼らにとっては日朝間、日韓間の華夷秩序、と言うことでしょう。つまり、総督府式に「撫育」「教育」だと聞き入れないんでしょう。

極端な話、韓国とは共有できるものがないようですので、一度断交したほうがいいかもしれません。玄界灘の沿岸まで金正日バッジで満ちても、朝鮮が日本に本格侵攻できるまで文字通り半万年かかります。むろん、ミサイルやらテロやらの即時反撃の準備には忙しくなりますが。

中朝友好条約についても基本的に同じで、もういうことを聞かなくなった北朝鮮は同盟国ではない、などと中国人が言うのを聞くと、これはかなり重症と思います。文字通り、相互理解なしの不信の同盟です。

困ぺい糖

44

date 2006/11/5(日)21:00
uname betsumiya


subject re(1):学長の思ひ出

亀太郎さま

ラッセル・アインシュタイン宣言というのがあって、1955年、著名な物理学学者7人(そのうちの一人が湯川秀樹)が「核の先制不使用」を訴えたものです。このころ、ソ連は核実験したててで弾道ミサイルには搭載できず、また朝鮮戦争がようやく終了した情況でした。

そしてラッセルやアインシュタイン、またオッペンハイマー(妻が米共産党公然党員)らは、第二次大戦中、核開発に協力したばかりでなく、その使用についても反対しませんでした。そして彼らは10年たつと「核の先制不使用」をいいだしたのです。これほどひどいミスマッチはないでしょう。つまり、日本(もしくはドイツに)に核先制使用を自ら主張実行しながら、他人にそれをしないことを訴えるという街を歩く金髪女高生にもありえない言行不一致です。

このときのトピックはマッカーサーによる満州核攻撃論でした。直接にはこういった議論の出たアメリカを非難する目的でした。でも、満州を核攻撃して仮に朝鮮動乱の国連軍の勝利=李承晩による南北統一がなったとするとどうでしょうか?そのあとに起きた北朝鮮強制収容所における200万人の死、500万人の餓死者は防げたはずです。ラッセル・アインシュタイン宣言の一人は「100%人道だけを考えよう。他は全部忘れろ」といいました。でもこれはトリックです。そして、アインシュタインら自然科学者がこのような単純なトリックに気づかなかったのです。

じっさいにはソ連スパイが、英米世論を核先制不使用に向けさせるためトリックを編み出し、それにのせられたんですね。宥和はほとんど成功せず、即小さい戦争に訴えた場合と比較して、もっと大きい戦争・人権蹂躙を招くというのはだいたいのところ真実です。

西沢学長については、ある自動車用シールド・ビームの会社の人が、「(発光ダイオードの)業績は認めるけど、どうしてチームのことは考えないんだろ。一将功なって万骨枯るだよな」といっていました。学界は産業界より一歩引くんですかね。それと河野洋平が欧米では忘れられたこの宣言をまだ引き合いに出してますね。

別宮

45

date 2006/11/5(日)21:36
uname 困ぺい糖

subject re(1):名誉ブリタニア人

亀太郎様

バブル崩壊期に日本に駐在したクズどもを除けば、アメリカのビジネスマンはビジネスにおいてフェアに付き合ってくれます。

そして、日本のビジネスマンと言うのは、限られた経験では欧米のどこでも丁重に扱われます。

ただ、外地駐在、特にアメリカだと、生活環境が日本より結構ショボかったりしてがっかりする人が多く、帰国者はおおむねにわかに国粋主義者になります。

扱わないのは中国と韓国ですね。香港に赴任し、深センの事業を監督しに行った友人は半年で逃げ帰り、会社に辞表を出しました。よほどひどい目にあったらしい。

こういうところに日本の未来を賭けようなどと言う経営者のオツムの中身を非常に真剣に心配しています。

アニメはもう乱造気味ですから、これからは淘汰の時期に入るでしょう。つまらんアジビラものは長くないですね。コードギアスも絵の質があんまりですよね。
「戦闘擬態少女」+「悪い軍需屋」ネタなら、漫画本ですが、角川コミックの「VARIANTE」がお勧めです。新人の漫画家さんが気合入れて描いてますのでいいですよ。
うん、ケロロは必須科目。

「パプリカ」の出来はどうかな?困ぺい糖

46

困ぺい糖さま

軍事同盟で対等の関係はあるか?というのはグラドストンの「栄光の孤立」の時代から論争されてきました。結論からいえば、(ヨーロッパ5)大国の間には平等があって、それ以外はないということでした。また小国同士の軍事同盟は機能しないというのがあります。これは現代でもあてはまるんでしょう。

中朝友好同盟はなぜ機能しないのか、といえば中国が小国だからです。つまり、同盟の目的が第三国によって左右されるようでは大国とはいえないのです。そして、国家間に平等などありません。なぜ、国連が機能しないかといえば、どうしても1国1票にならざるを得ないためであり、大国の主権が国連より優先するためです。結局、国連中心主義というのは、国家と個人を混同することからくる誤りです。

民主党の「中国と価値観を共有し・・・」というのも、国家と個人を混同することからくる誤りです。個人が争えば、あるいは円卓に坐って、仲介者とじっくり話せば問題は解決するかもしれません。ですが、国家の間ではこれは不可能です。よく、首脳が話し合えば問題は解決すると「寝言」をいう識者がいます。旧軍政治将校が「近衛とルーズベルトがハワイで会議をやれば、日米戦争は避けられた」といい、『朝日新聞』が「靖国参拝により首脳外交ができなかったことが日中非友好の原因」といいます。

これは誤りで、「日米了解案を呑むか、呑まないならどこが呑めないのか」が明確でなければ首脳が膝など突きあわせたところで妥協は成立せず、「日本の首相が靖国参拝を止めるか、中国首脳が反靖国キャンペーンを止めるか」しか解決の方法はありません。そして、どちらかがその方針を採用したところで、「価値観の共有」などできません。なぜなら、啓蒙主義と共産主義(社会主義)は両立しません。日米戦前では、陸海軍統制主義(社会主義)政治将校がその主張を取り下げねば、「価値観の共有」はできなかったでしょう。今普通の日本人事業家が経営の「自由」をいって投獄されるような国で事業をやるのは、自殺者が出るのを覚悟です。

韓国との外交は難しいですね。結局、反日が票になるようでは、友好は不可能でしょう。ですがウルトラザウルスさまのいうように、日本人に朝鮮人への差別癖があるのも事実です。断交はともかく、貿易上の特別な優遇措置は撤廃すべきでしょう。とりわけ「知的所有権侵犯容認」や「懲罰関税」「輸入禁止措置」などの韓国の悪徳は、対抗措置を講じるべきです。いつまでも子供扱いすることは、屈辱感を持続させることではないでしょうか?

別宮

47

date 2006/11/6(月)10:31
uname med

subject re(1):音楽家スパイ?

R様へ、

私は音楽に疎く作曲家もろくに知らず、まして指揮者などさっぱり判りません。
ですが、せっかくですので、私の判る範囲で助言させて頂きたいと考えます。

ご指摘の人物がスパイであったかどうかですが、まず根本的には当該人物が、どの程度有名で、その経済状況、社会的地位、そして交友関係がどうだったのかが大きな鍵でしょう。
ソ連がドイツ音楽界の事情を知りたがったとは思えません。従って、ドイツ国防軍上層部、ドイツ財界上層部などとのつながりが問題になります。
該当人物が、貧乏な一音楽家であれば、そもそもスパイなどできません。

当時の事件を順に書きますと、

1931年ごろ
ドイツ国内での反ユダヤ主義が次第に高まる。

1932年12月5日
当時既に著名だった物理学者アインシュタインがベルリンのアメリカ領事館にアメリカ入国申請を行う。この際、彼は自分が共産主義者であると認めているがアメリカ入国を認められる。

1933年1月30日
ヒトラードイツ首相に就任。

3月10日
アメリカ滞在中のアインシュタインがドイツに戻らないと宣言。

4月7日
ドイツでアーリヤ人(行政部)法が可決される。これにより祖父母にユダヤ人を含む者全てが公職から追放される。

1935年3月16日
ヒトラーがドイツの再軍備を宣言

1935年3月30日
トハチェフスキーがプラウダでヒトラードイツを非難。

1939年9月
独ソ不可侵条約、第2次大戦開始、

1941年6月22日
独ソ戦開始。

1941年12月
日本軍真珠湾を奇襲、ドイツがアメリカに宣戦布告

ある程度有名なクラッシックの音楽家といいますと、大学ないし準公共機関(大きな楽団とか)関係と考えますが、そうしますと1933年4月7日に職を失った可能性が大です。
ドイツからのユダヤ人の脱出が本格化するのもこの法律制定以後です。
アインシュタインのようにユダヤ系でかつマルキストであることが知られていると当時のドイツでは相当に悲惨だったはずでスパイ活動などできたとは思えません。
これ以降もドイツに留まり、スパイ活動を続けていられたのであれば、よほど財産があったか、強力なコネがあったか、恐らくその両方だったと思われます。
あるいは、ユダヤ系であることマルキストであることを隠せていたか、でしょう。

一方において、ドイツとソ連の関係はそれ以降も必ずしも悪くありませんでした。共にヴェルサイユ条約の被害者という関係でもあったためとされます。
そもそもヒトラードイツ自体、国際的にはそう脅威と見なされていませんでした。
これがひっくり返るのが、1935年3月のヒトラーによる再軍備宣言であり、それに対応したプラウダの非難記事とされます。
この関係は1939年の独ソ不可侵条約まで公式には変化しません。

つまり、ソ連から見れば1935年3月以前のドイツはそう軍事的な脅威ではなく、従ってスパイの対象としては上位だったとは思えません。

結論として、該当人物がソ連のスパイでドイツの情報を流していたと考えるならば、
相当に裕福で1933年4月7日以降も経済的に困らず、
ドイツの重要人物との交流も継続しており、
1935年3月以降にソ連のスパイとしての活動を本格化させ、
1936年以降にソ連に脱出した、
ということになります。
もし、これに当てはまるのでしたら、あくまでも状況証拠ですが、スパイだった可能性は少なくないと考えます。

ヨーロッパのユダヤ迫害ですが、基本的に東側が酷く、ヒトラー以前ではポーランドやロシアでの迫害、ポグロムが酷いのです。
19世紀末から20世紀初めにかけてロシアからのユダヤ人の脱出は多数に上ります。
ユダヤ人であればこれは当然承知していたはずです。

ある程度の地位と財産があったユダヤ人でしたら、他国、特にアメリカを脱出先として選択した物と考えます。
1941年12月まではドイツとアメリカは断行していない訳で、アメリカへの脱出は、困難ではありましたが、可能でした。
当時のアメリカは共産主義に対してまだ寛容であり、アインシュタインの例で判るように政治的信条はあまり関係なかったと考えます。

ある程度の地位と財産があった人間で、ソ連に移住したのであれば、基本的にソ連と何らかのつながりがあったことを示していると考えます。

一方、もし該当人物の経済的状況社会的地位が並かそれ以下であれば、ソ連への脱出はあまり不思議ではありません。
ドイツでもベルリン、ないしその周辺から東の地域では、ポーランドへの脱出が地理的に最も近く経済的にも安かったようです。当初から良好とは言いがたかったドイツ-ポーランド関係を考慮すればポーランドからバルト3国、ロシアに移動するのも当然でしょう。この地域にはしばしばユダヤの親戚が存在していたようでもあります。
単純にその方向しか選択できなかった可能性が少なくないわけです。

また、当時の音楽家でマルキストだった、というのも実はそう不思議ではありません。当時のドイツでは共産主義は最新流行の政治スタイルの一つでした。
ドイツ共産党は1930年以降禁止されるまで国会で第3位の地位を維持していました。また多分に共産主義的だったドイツ社会民主党はワイマール・ドイツではナチスに抜かれるまで第1党でした。

最後に、ソ連で1941年に死亡したのであれば、その死亡時の状況が不明なのが普通でしょう。単純にものすごい混乱状況だったためです。モスクワでも一時は遷都の話が出て政府機関と資料を急遽移動させたりしています。
ですから、一人の亡命ユダヤ系ドイツ人音楽家の最後など、記録に残っていたらかなりの幸運でしょう。

以上、思いつくままに書きましたので、結構頓珍漢かもしれません。
参考になれば幸いです。

med

48

date 2006/11/6(月)11:23
uname R

subject re(3):音楽家スパイ?

別宮さま、
テッサー1902さま、

ベートーヴェンの第9を初めて録音した、その人に間違いありません。最近、それが有名レーベルより発売されています。
マーラーとも仲が良く、初めて交響曲のチクルスをやった人でもあり、その方面の資料には出てきます。
私自身、マーラー研究の著作で知った存在を次第です。

別宮様の助言を頂き、フリートのCDを発売したプロデューサーなどに話を聞き、資料を見せてもらったところ、
記録の残る限り帝政期は1906年、革命後は1921年から頻繁にソ連に滞在しています。
ナチに追われた30年代中ごろから、主にソ連中心になりながらも、ロンドンに頻繁に客演指揮しに行っているようです。
最後の演奏記録は1937年全ソビエト放送交響楽団とのコンサートで、それからが分かりません。
このオーケストラを指揮できるということは、少なくともその時点ではソ連共産党員であったと考えられます。
30年代は夥しいコンサートをソ連内で行なっていますから、もっと前からそうだったのでしょう。
私はまだ選択眼が怪しいので書くのに勇気は要りますが、スパイ活動もやり、粛清もされた可能性はあるということですね。

野村あらえびす氏の娘さんにクレンペラーを聞かされたとは、奇遇ですね。氏の文章は格好の資料でもあります。
それにしても、ワーグナーは左にも右にも好かれる作曲家ですね。
文革時代の中国ではブルジョア音楽ということでベートーヴェンは禁止(笑)でしたが、
ワーグナーは(ブルジョアのくせに)反体制や労働者学生擁護を一部の論文で書いていますから仲間と思われたようです。
ショーだったかラッセルだったか、「ニーベルングの指輪」を資本主義と社会主義の対立で解釈すべきと主張していましたし。
同じく無類の音楽好き哲学者ウィトゲンシュタインの純粋な音楽観や哲学と比べると、あまりに皮相的で、困ってしまいます。
ウィトゲンシュタインは残念ながらワーグナー好きかは寡聞にしてわかりませんが、(彼はシューベルトファン)
ワーグナーほど知識人から愛される作曲家はいないのではないかと思います。幸せ者です。

R

49

date 2006/11/6(月)11:58
uname ロック

subject re(3):石原莞爾?

別宮様

海軍省と軍令部の協力という恰好で妥協すれば
参本の思惑通りというイメージも無く 交渉期間を延ばす事は出来たと思います
二回目の講和条件を煮詰めて行って蒋介石に飲ませる事が出来れば
講和条件に反対した参本もぎゃふんというところでしょう

考え方の閥としてはたぶん 自分が今まで生きて築いてきた価値観がそうさせるのだと思います
師以外の人に教えてもらったり見て盗んだり経験から学ぶ事に抵抗があるのかもしれません
特に今まで自分が信じて疑わなかった事を再評価するのが苦手というか億劫なのかもしれませんね

派閥や軍の官僚化はある程度避けられないものとは思いますが
統帥の暴走 大日本帝国憲法の構造的欠陥として制度のせいにしている人もいますね
どんな制度を作っても 一定の集団で利用しようとするわけでして
その意志が強ければ強いほど 手段に固執して目的を忘れる事になる
そしてやってる本人がそれに気がついていないというが最も怖いと思います

50

date 2006/11/6(月)12:07
uname R

subject re(2):音楽家スパイ?

Medさま、

大変参考になります。わざわざどうもありがとうございました。感謝申し上げます。

フリートについて、ナチ政権取得後のドイツ国内でのスパイ活動は絶望的です。
まず、Friedがそもそも典型的ユダヤ姓(「ソロモン」の独訳だったと記憶しますが)ですし、
マーラーとも交友を持ち、ユダヤ人作品を取り上げ続け、当時第一級の音楽家であると見做されていたことは確実ですから、
宗教を隠せることは無かったと思います。
調べてみると、Medさまの仰る通り、1932年のベルリンフィルとのコンサート以降はドイツでの記録が途絶えていました。
後はソ連か、ロンドンのBBC放送です。戦争の影響か?30年代後半は指揮記録がえらく減っていきます。

ただし、彼は天下のウィーン歌劇場で(大戦以前は王立)、つまりウィーンフィルも何度も指揮しています。
当時、大都市のオペラハウスは大戦以前は王様貴族、以後も上流階級の社交場でありつづけました。
ウィーンやベルリンともなれば、国が運営し、王様やかなり上の政治家が直接任命するケースもありますので、
案外、指揮者というのはスパイとして良かったかもしれません。音楽家は大切に扱われましたし。
ただ、ユダヤ人というのは、音楽監督といった長期安定的ポストにつけなかった場合が多いので
フリートのコンサート記録は、彼がユダヤ人であることを公表していた裏付けていると思います。

つまり、スパイでありえるとするなら、帝政期かワイマール期のドイツ、またはロンドン?ということになりますが、
こういうことはありえますでしょうか?

R